薬は飲みませんでしたが、2週間後、T病院に一応ですが再診に行きました。

一応と書いたのには理由があり…。

わたしの幻聴は、声色や言い方がさまざまでした。優しい幻聴もあれば、生真面目で厳格だなと感じるような幻聴もありました。

生真面目な幻聴から「また病院をすっぽかすのはやめて」と言われました。

D病院のときは予約をすっぽかしたのですが、T病院には断りの電話をしました。

たしか「わたしにはもう治療は必要ないと思うので、予約をキャンセルにしたい」といったことを話したと思います。

すると電話に出られた方から、「またですか⁉それなら先生に直接言いに来てください」とあきれたような…怒られたなと感じるような口調で言われました。

少し悲しくなりましたが、すぐに優しい幻聴になぐさめられていました。

そうしてT病院に行ったのですが、今回は相談員さんとの面談はなく、診察のみでした。

G先生にも直接「わたしは治療の必要はない」と伝えました。

G先生は、わたしの話を受け止めながらも、何かおっしゃっておられたと思いますが、G先生の話をほとんど聞いておらず、先生の話は覚えていません。

服用する意思がないことを伝えていたと思いますが、薬はまた処方されていました。

わたしは、いま起きていること(頭の中から声が聴こえること)は、自分がまいた種で、自分で解決しないといけないことだと思いこみ、病気の症状なのだと自覚できませんでした。

G先生から統合失調症と病名を言われていたと思いますが、この時はまだ、思いこんだことが揺らぐことはありませんでした。

次にG先生に会うことになるのは、ここからさらに1ヶ月ほどが経過した年の瀬になります。

日々の生活のほうは、幻聴の言いなりでした。

食事は制限されていて、いつ頃からか忘れましたが、1日1食の生活になっていました。

幻聴は、職場のAさんとBさんや周囲の人に心配をかけてはいけないと気にしていたので、職場ではご飯を食べるように言われていました。

出勤前にコンビニに寄って昼食を買っていたのですが、食べたいと思ったものは買わせてもらえず、おにぎりでは一番食べたいと思わない具材のおにぎりを選ぶように指示されていました。

昆布やおかかを食べることが多く、ツナマヨや鮭は食べられませんでした(笑)。

甘みを感じるものやお菓子も禁止されていたので、パンで食べられたのは、ロールパンくらいでした。

甘くないといえば食パンですが、幻聴も、職場のデスクで1斤の食パンの袋をそのまま持って行って食べることに抵抗をしめしていたので、まあ…それでよかったなと思います。

当時たとえ食パン1斤をデスクで食べていたとしても、それ以上に様変わりした言動が多く、気に留められていない気もしますが。
読者の方で、職場のランチに食パン1斤持って行っている方がおられたらすみません。

そんな食生活をしていたので、発症から3ヶ月後には体重が10㎏減っていました。
計算するとBMI16.5でした。

幻聴のからは「ダイエットさせてあげた」と言われました。

ここまでお読みいただきありがとうございました。