D病院をすっぽかしてから、さらに妄想と幻聴が悪化していき、謝罪の生活が始まっていたのはお伝えした通りですが、そうしているうちに1ヶ月弱の時間が経過していました。

10月1日に初めて異変が起こってからは、だいたい5~6週間経過したころでしょうか…

精神科に受診しようという、半ば衝動的な思いにかられました。

そのように思い立ったのは、たしか幻聴から、カウンセリングを受けたほうがいいとアドバイス?されたからだったと思います。

以前に職場のAさんが、女医の先生がいるからと勧めてくれたT病院に、自分で電話で予約をとりました。

電話に出られた方に「どういった症状ですか」と聞かれ、「頭の中から声が聴こえてくる」と伝えました。どれくらいの頻度で聴こえてくるかなども聞かれました。


D病院の診察のときは、症状の一部しか答えていなかったと思いますが、今回は声が頻繁に聞こえていることを伝えました。


確認してからまた連絡しますと言われ、数十分後に折り返しT病院から電話がありました。
1週間後くらいに予約をとることができました。

精神科の受診歴がある場合は、紹介状が必要とのことだったので、D病院に電話し、紹介状の記載をお願いしました。

1週間後、予約どおりT病院に受診しました。

医師の診察の前に、相談員さん(おそらく精神保健福祉士さん)との面談がありました。

相談員さんとの面談では、どのような症状があるかといったことから、生活歴などを聞かれました。
あとは血圧測定をしてから、診察室に呼ばれました。

T病院は女医の先生もおられますが、担当してくれた先生は男性でした。

この時に診察を担当してくれたG先生は、現在も主治医としてお世話になっています。

E先生はパソコンを打ちながら話を聞いておられ、時々うなづいてはいましたが、言葉をさえぎることなく、表情もほとんど変わらなかったのが印象に残っています。

わたしはこれまで罪悪感を抱いた出来事をひたすら話しました。

診察の終わりのほうで、G先生は「今の症状を楽にするようなお薬を出しますね」と言い、2週間分の薬が処方されました。

この時の薬の名前ははっきり覚えていません。

なぜなら、今回もまた結局服用しなかったからです。
診察の直後は、「薬を飲んで楽になりたい」と思い、しっかり飲むつもりでいました。

しかし、T病院からの帰り道の運転中、幻聴から「裏切り者」と罵られたり、「薬怖い、わたしたちはどうなっちゃうの」と色々なことを言われました。

当時のわたしの中では、幻聴は“頭の中に住む人格”でした。
そのため、薬を飲むことで人格=幻聴が死んでしまうのではないか、わたしのせいで人格たちにつらい思いをさせているのに裏切っていいのかと…そのような思いになり、薬を飲みませんでした。


少しでも、これから精神科に受診される方の役に立てばいいなという思いで、受診のときの様子を詳しく書きました。
お読みいただきありがとうございました。