統合失調症という病気を知っていますか?

知り合いに「わたし、統合失調症になったんだ」と打ち明けると、「どんな病気なの?」と聞かれることが少なくありませんでした。

以前は、精神分裂症と呼ばれていて、年代によっては、そちらのほうがわかるという方もおられるかもしれません。
2002年に精神分裂症から統合失調症に、病名が変わりました。

統合失調症は脳の病気です

たとえとして、高血圧症や糖尿病と同じような慢性疾患みたいなものと語られることがあります。高血圧症や糖尿病は、本人が生活習慣の改善をして適切な生活習慣を維持することで、一定の効果がでますが、それだけでは不十分なことが多く、お薬で血圧や血糖をコントロールすることも大切です。
血圧や血糖値が正常な値になっても、糖尿病が治ったとは言いません。コントロールがついていると言い表わされます。

統合失調症も、症状が落ち着いても「治った」とは言いません。薬を飲み続けることで、症状を押さえていくことが重要な病気です。

統合失調症は100人に1人の人がなるといわれている病気で、けっしてめずらしい病気ではありません。

統合失調症の経過

統合失調症は4段階の経過をたどるといわれており、前兆期・急性期・休息期・回復期に分けられます。

○前兆期
病気の前触れが起こる時期です。
目立つような症状はなく、周りも症状に気がつきにくく、本人も後から振り返ると何かおかしかったと思うことが多いと言われています。眠れない、集中力が低下する、物音や光に過敏になる、焦りや不安な気持ちになる、食欲がなくなる、といったことが起こることがあります。

○急性期
幻覚や妄想が起こる時期です。
周りの出来事に過敏になり、不安な気持ちになる、興奮した様子がみられることがあります。周りからみて、おかしいと思うような行動をとることがあります。

○休息期
幻覚や妄想が少なくなり、元気がない時期です。
身体がだるい、やる気がでないといったことが起こり、睡眠時間が長くなることもあります。
急性期にエネルギーをたくさん使ったことが原因と言われています。

○回復期
少しずつ元気が出てきて、回復・安定に向かう時期です。

統合失調症の症状については、今後より詳しくお伝えしていきたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。